不登校 高校編②|通信制高校へ転学を決めたときのこと

高校の教室で一人だけ窓の外を見る 不登校に向き合う

全日制高校へ入学したものの、ゴールデンウィーク明けから再び不登校になった息子。

今回は、通信制高校への転学を決めたときのことを書いてみようと思います。

その前に、まずは息子が全日制高校へ行けなくなった理由から。

「なんか違う」と感じた高校生活

クラスには話せる子もいました。

ただ、趣味が合うわけでもなく、話題についていけるわけでもない。それ自体は、息子にとって大きな苦痛ではなかったようです。

一番しんどかったのは、周囲の空気感でした。

グループLINEでは、

「今から殴りに行く!」
「〇してやる!」

そんなやり取りが日常的に飛び交っていたそうです。

もちろん息子に向けられたものではありません。でも、そういう雰囲気そのものが、とにかく面倒で仕方なかったようでした。

朝になっても起きられない。
起こしても動けない。
やる気が出ない。
結局、学校へ行かない。

「高校では普通に登校して、普通の学校生活を送りたい」

そう話していた息子の言葉が、ずいぶん昔のことのように感じました。

高校から頑張ろうという気持ちは、確かにあったと思います。

でも実際に入学してみると、

「なんか違う…」

そんな感覚が強くなっていったのでしょう。

期待していた分、「自分には合わない」という現実が余計に苦しくなったのかもしれません。

大人だって「合わない」はある

大人でも、就職や転職した会社で実際に働き始めてから、

「こんなはずじゃなかった」

と感じて早期退職することがあります。

実は私自身もそうでした。

だから私は、「頑張れば何とかなること」と、「どう頑張っても無理なこと」は別にあると思っています。

行けなくなって3か月。

進級に必要な出席日数も、だんだん厳しくなってきました。

それでも、息子が動き出す気配はありませんでした。

「せっかく入れた学校なのにもったいない」
「合わなくても卒業までは頑張るべきじゃない?」
「少しくらい我慢しないと」
「甘やかしすぎ」

きっと、そう思う人もいると思います。

「不登校は繰り返すことがある」

以前、SSW(スクールソーシャルワーカー)に言われた

「不登校は繰り返すことがある」

という言葉が、このとき改めて身に沁みました。

3回目ともなると、「どうしよう!」というより、むしろ冷静でした。

初めての子育てより、2人目の子育ての方が少し落ち着いて向き合える。そんな感覚に近かったかもしれません。

もう高校生です。

「行け」と言って簡単に行ってくれる年齢ではありません。

無理やり引っ張って行かせられるものでもない。

そして息子は、昔から「無駄なことが嫌い」とよく言っていました。

もちろん私は、

「せっかく入れた高校に行かなくなる方が無駄じゃない?」

とツッコミたくもなりました。

でも息子にとっては、

「気持ちが向かない学校に3年間在籍し続ける方が無駄」

だったのだと思います。

転学してしばらく経ったころ、息子がこんなことを言いました。

「全日制高校で溶かした入学金とか制服代は、働き始めたら返すから」

お金を無駄にしてしまったという自覚は、本人なりにあったようです。

少しホッとしました。

「休学して、これからを考えよう」

そうなると、次の道を探すしかありません。

私は息子に、

「とりあえず今の学校は休学して、これからどうするか考えようよ」

と提案しました。

そのとき、息子が少しホッとした顔をしたように見えました。

甘いと思われるかもしれません。

でも、それが我が家なりの向き合い方でした。

通信制高校「N高」との出会い

休学を提案すると同時に、通信制高校の資料請求をすることも伝えました。

実は中学生の頃、不登校について調べていたときに、N高等学校 の存在は知っていました。

中学2年生の担任の先生から勧められたこともあります。

当時、息子は「将来はプログラマーになりたい」と話していました。

でも、近隣の全日制高校には本格的にプログラミングを学べる学校が少なく、先生が調べてくれたのがN高でした。

高校受験のときには、姉の友達にも工業高校の情報を聞いてもらったりもしました。

けれど、その高校には合格できませんでした。

当時の息子は、

「通信制高校なんて…」

という気持ちが強く、

「普通の高校生活を送りたい」

とも思っていました。

だから、そのときはN高という選択肢を受け入れませんでした。

でも、全日制高校へ行けなくなった今なら、視野に入れてもいいのではないか。

私はそう思いました。

通信制高校との面談で見えた新しい道

資料請求をすると、すぐにN高から連絡がありました。

「一度、面談しませんか?」

日程を決め、息子と2人でZoom面談を受けました。

現在の状況――

・全日制高校へ通えなくなったこと
・休学を考えていること
・在籍校にも通信課程はあるけれど、土曜登校型で息子には合わないこと
・その学校へ転学しても卒業時期が半年遅れること

そういった事情を説明すると、担当の方からこんな提案がありました。

「まだ休学届を出していないのであれば、N高へ転学して、11月〜1月の間にレポート提出とスクーリング、期末テストを進めれば、卒業時期をずらさずに進められる可能性がありますよ」

ネットで授業を受けられる。
卒業時期もずれない。

息子にとっては、とても大きなポイントでした。

そして息子は、

「N高に転学する」

そう決めました。

実際に話を聞くことの大切さ

息子は少し“食わず嫌い”なところがあります。

だから以前は、「通信制高校ってどう?」と軽く言われたくらいでは、気持ちは動きませんでした。

でも実際に担当者から詳しく説明を聞き、自分で納得できたことで、ようやく前向きに考えられたようです。

あのとき無理に「普通」にこだわり続けなくて、本当によかった。

今はそう思っています。

タイトルとURLをコピーしました